行動経済学

「好きなこと」を仕事にして嫌いになる理由を行動経済学で分析!

2019年6月29日

自分が好きなことを仕事にしたい。

誰もが夢見るのに、いざ仕事にすると嫌いになるのは何故?

そんな不思議を行動経済学で分析します。

「好きなこと」を仕事にすると嫌いになる理由

 

「好きなことを仕事にしたら嫌いになった」って聞いたことがありませんか?

 

北国宗太郎
あります。せっかく好きなことを仕事にしたのに・・
行動経済学の話を使えばその理由が分かるよ。
牛さん

 

行動経済学とは、経済学と心理学を合わせた分野。近年はノーベル経済学賞を受賞するなど、ビジネスにも応用されている。

 

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「好きなことを仕事にすると嫌いになる問題」と深く関係しているのがコレです。

はてな

社会的な分野にお金の力を持ち込むと、人はお金中心で物事を考えるようになる。

 

例えば?

ゴミのポイ捨てはいけない事です。(モラル的にアウト)

 

ここにお金の話を持ち込みます。

東京都で、ゴミのポイ捨てをすると罰金100円という条例が出来ました。

 

北国宗太郎
ポイ捨てが減りそうな気がする。
物事はそう簡単じゃないんだ。
牛さん

 

都民(男性)

100円払えば捨てていいんでしょ・・?

 

ポイ捨てに100円の罰金を科すと「お金を払えば捨てていい」と考える人が出てくるのです。

 

お金の力は影響力が強く、良し悪しの判断基準が全てお金になります。

このように、行動経済学の研究では社会的な分野(モラルなど)にお金の話を持ち込むと、失敗するケースがあることを示しています。

 

北国宗太郎
お金の力って怖いね。。
次に、今の話と仕事の関係を見ていこう!
牛さん

 

弁護士協会への仕事の依頼

  • アメリカの退職者協会が「定年退職した人の相談に乗ってほしい」と、弁護士たちに仕事の依頼しました。

 

はじめに、1時間3,000円の報酬を支払うのでお願いできますか?と依頼したところ、大半の弁護士に断られてしまいました

弁護士

1時間3,000円は安すぎる・・

 

そこで

報酬はない(0円)という事を伝えて依頼すると・・

なんと、1時間あたり3,000円で依頼した時よりも、多くの弁護士が依頼を受けてくれたのです。

弁護士

たまにはボランティアみたいな活動もイイかな。

 

北国宗太郎
どうしてタダの方が仕事を受けてくれたんだろう。
さっきの話と関係しているんだ。
牛さん

 

「退職した人の相談に乗る」というのは社会的な活動に入ります。

 

ポイント

ここにお金の話を持ち出すと「この仕事を受けると儲かるのか?」という基準で判断してしまいます

しかし、お金が貰えないなら社会的な判断をする事になります。(困っている人を助ける・誰かの役に立つ etc)

つまり、報酬がない方が「誰かの手助けをする」という社会的な感情を重視した判断がし易かったのです。

 

この話を「好きなことを仕事にする」に置き換えて考えてみましょう。

 

好きなことを仕事にする

仕事にするということは、お金を稼ぐことを意味しています。

つまり「好きなこと」に「お金の影響」が加わってしまいます。先ほどの話から分かる通り、お金を意識すると社会的な感情が薄れてしまいます

 

こうして、純粋に好きだったものが、金銭的な基準で判断されるようになるのです。

 

ココに注意

好きなことを仕事にすると言っても、多くの人は会社で働くことになります。しかし、会社の使命は、効率的に利益を出すことですそんなところに身を置いても、好きなものを嫌いにならずにいれますか?

 

さきほどの実験から分かる通り、お金が関係している状況では「好きなもの」を純粋に好きでいられるのは難しいのです。

 

北国宗太郎
会社がダメなら、独立して好きなことを仕事にするとかは?
それも結局は同じだよ。
牛さん

 

フリーランスの場合

まず、会社員よりも生計を立てるのが難しいです。

生活するお金が尽きる可能性と背中合わせ。そんな中でも好きなことを嫌いにならず、好きなまま働けますか?

途中で

夢破れた人

こんな事を目指さなければ・・。もう少しは安定した生活が出来たのかな・・

 

などと思う人もたくさんいます。

 

結局・・

会社でもフリーランスでも、「お金の影響力」と背中合わせの状況は同じです。

好きなことを仕事にしたところで「純粋に好き」という感情を保つのが難しいのです。むしろ、嫌気がさして嫌いになる人が多いのは当たり前かもしれませんね。

 

それでは「好きなことを仕事にして嫌いになる」を避けるためにはどうすれば良いのでしょうか?

「好きなこと」が嫌いにならないために

 

世の中には、好きなことを仕事にしても嫌いにならない人が居ます。

嫌いになるどころか天職だと考える人もいます。その差は何でしょうか?

 

ポイント

あなたの好きに「貢献」があるかどうか。

 

北国宗太郎
「貢献」って具体的にはどういうこと・・?
自分が好きなものに「相手」がいるかどうかってことかな。
牛さん

 

「好きなこと」を仕事にして嫌いになる人は、大きな特徴があります。

「好き」という感情が「自分が楽しい」「自分が満足する」という気持ちで止まっている。

 

例えば

自分は広告の仕事が好きだ!広告マンになりたい。

そう思った人には2通りのパターンがあります。

  1. 広告マンになった自分が好き
  2. 広告を通して依頼者の課題解決を手伝いたい

 

他にも

良くあるのが、漫画・ゲームが好きだからそれを仕事にしたい

これも2つパターンがあります。

  1. 自分が読んだりプレイするのが好き
  2. 漫画・ゲームを通して誰かを楽しませたい

 

ここに注目

1番目の「好き」には”自分という存在”が中心的にいます。

しかし、2番目の「好き」は”相手の存在”が中心にいます。相手のために何かをするのが「好き」=「貢献」という意味です。

 

最初に紹介した実験を思い出してください。

 

弁護士協会への仕事の依頼

  • アメリカの退職者協会が「定年退職した人の相談に乗ってほしい」と、弁護士たちに仕事の依頼しました。

 

はじめに、1時間3,000円の報酬を支払うのでお願いできますか?と依頼したところ、大半の弁護士に断られてしまいました

 

お金の力で社会的な感情が薄れた結果、多くの弁護士に断れてしまいました。

しかし

その中でも依頼を受けた弁護士もいました。

タダ働きをするなんて、その弁護士は、よっぽど「人助け・誰かのために貢献したい」という感情があったからこそです。

 

確かにお金の力は社会的な感情を奪います。しかし、2番目の「好き」を強く持っていれば、流されることもないのも事実です。

会社が利益追求の場所であっても、個人で生活資金を稼ぐことに精一杯になっても、2番目の「好き(貢献)」があれば「好きなこと」を仕事にしても嫌いになりにくいのです。

 

北国宗太郎
好きなことを仕事にしても、嫌いにならないコツは「貢献」ってわけだね。
自分が好きなものに「貢献」を作れると強いよね。
牛さん

 

ココがポイント

好きなことを仕事にしても嫌いにならないためには、相手のために何かしたい=「貢献」という気持ちが重要になる。単純に自分が「好き」という気持ちでは、ビジネスの世界・お金の力で、いとも簡単に「好き」という感情が壊れていく

 

筆者余談

”自分”しかい「好き」という感情は永遠と続くものではありません

例えばあるゲームが好きだったとします。そのゲームを、ずっとやり続けるのは難しいです。他のゲームもやりたいし、ゲーム以外だって・・・。

 

でも、誰かのために役立つことをしたいって気持ちは、普遍的で「ゲーム」という枠が壊れても、他で応用が利きます。

 

「やりがい」の重要性

好きなものを仕事にして嫌いになる人は「やりがい」も感じていないでしょう。「やりがい」があれば、嫌いになっているわけありません

「2番目の好き(貢献)」は、本質的には「やりがい」とも結びついてます。

 

誰かのために何かをするのが「好き」=「貢献」⇒「やりがい」

 

北国宗太郎
結局のところ「好き」って気持ちの質で色々と変わるよね。
まあね、でも、結局は人に寄るんだろうけど・・。
牛さん

 

まとめ

自分の「好きなもの」を「誰かのために」という気持ちと結びつけて「やりがい」を感じれたら、きっと好きなことを仕事にしても嫌いにならない。

だけど、結局は人による。

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