「行動経済学についてもっと知りたいな」と思っている人向けに、行動経済学についての入門書を紹介!
- どうして人は先延ばししてしまうの?
- 働くことの意味は?
- 高い報酬は成績が下げる?
- イケアがどうして人気なの?
- なぜ私たちは正義を求めるのか?
- 顔が良い人は、顔が良い人と付き合う?
- 幸せが薄れていく?順応とは?
- 顔のある犠牲者効果とは?
『不合理だからうまくいく』行動経済学で「人を動かす」
この本は、身近な問題から「行動経済学とはどんな事を分析する学問なのか」を肌で感じることが出来る良書です。
評判も高いし、かなり売れているようだ。面白そう。単純な理由で読み始めた。
前作とされる予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」は読んでいない。
前作など知らなくても十分楽しめる。いやホント面白い。
(Amazonのレビューより)
行動経済学と言えば「なんちゃって経済学」と馬鹿にされており、ここ数年でようやく周囲から受け入れられるようになりました。
そのきっかけを作ったのがこの本の著者「ダン・アリエリー」です。
著者 「ダン・アリエリー」
ダン・アリエリー (Wikipediaより)
ダン・アリエリーは、高校生の頃に大やけどを負い生死をさまよいました。
生きるか死ぬかの瀬戸際から生還した彼は、自身の経験を研究題材にします。
彼はもともと経済学の先行ではありませんでしたが、こうして行動経済学への道のりを歩むことになりました。
ちなみに、彼は経済学の専門ではないのに、行動経済学の専門家とされている唯一の人物。
そんな彼が自身の経験談を交えつつ、日ごろ引き起っている問題や疑問を実験結果を交えて解説するのがこの本の特徴です。
壮絶な経験をした彼だからこその切り口、問題に対するユニークな見解、時には人の行動について考えさせられる主張。
シュールに話が展開されており、洋書ですがテンポよく読み進める事が出来ます。
彼の著書を見てみる
この本の魅力は?
この本のテーマは「人の行動を科学すること」であり、単純な心理学の本とは違います。
私たちの日常生活には「どんな不合理な行動があるのか?」を掘り起こして、どう対処すれば良いのか?を考えさせる内容になっています。
行動経済学の本は他にもいろいろありますが、本作はエピソードの鮮やかさが段違いです。
イスラエルで全身やけどの事故にあって数年間病院での皮膚再生リハビリ生活を送り、それがきっかけでアメリカで行動経済学の教授を続けている著者の数奇な人生と、それに直結した視点の切り口の鋭さはそうそう真似できないでしょう。
(Amazonのレビューより)
高すぎる報酬は逆効果、人が仕事を認めてくれる大事さ、自分で作ったものへの愛情、自分のアイディアに固執すること、復讐への快楽、人生の浮き沈みへの順応性、自分の外見と人付き合い、市場の失敗など、人の不合理が引き起こす問題には本当に事欠かない。
これらに対して、直感的な答えが実験の結果といかに違うことか!著者は実験の様子も活き活きと描きならがら、冷酷な結果を人間味溢れる文章で解説する。
(Amazonのレビューより)
感情というものを無視して設計された市場は失敗する。
実際に失敗した市場の例を紹介する場面もあり、経済学をかじったことがある人にも新たな視点を与えてくれるでしょう。
この本は、行動経済学の理論を中心に語られている本ではありません。
理論よりも大切な「行動経済学とはそもそも何を取り上げる学問なのか?」という本質を浮き彫りにしており、初学者ならぜひ読んでおきたい内容です。