神経経済学・脳科学

【ダイエットが失敗続きになる理由】脳に問題あり?神経経済学で解説!

はあ・・またダイエットに失敗した。

ダイエット失敗し続ける人、貯金に失敗し続ける人、どうして失敗しちゃうの?

実はこれ、神経経済学で紐解くことが出来ます。

さらに解決策も簡単に紹介!

ダイエットに失敗しやすい脳の状態がある?

 

お話をする前に、ダイエットを別の言葉で言い換えてみましょう。

 

要チェック

将来の目的を達成するため・良い結果を得るために(遅延報酬)、今やりたい事などを我慢したり、辛抱強く待つこと!

 

上の言葉である通り「今やりたい事などを我慢したり、辛抱強く待つ」というのが重要になります。

ダイエット以外にも、投資や貯金などでも同じことが言えますね!

 

北国宗太郎
我慢したりするのって難しいよね
じつは、我慢強いかは脳の状態で変わるんだ
牛さん

 

「我慢(辛抱)強い人」と「すぐ欲求に負けちゃう人」では脳の状態に違いがある

 

カギになるのは「セロトニン」という神経物質です。

ラットで実験をしたところ、セロトニンの活動を抑えたラットは、将来の報酬を諦めやすくなったのです。

 

北国宗太郎
(牛さん・・セロトニンって何?)
君の思い、受け取ったよ
牛さん

 

 

セロトニンって?

睡眠・食欲・気分などを調整してくれる脳内の物質

人に安心感を与えたり、気持ちをリラックスさせる機能がある。

うつ病の人は、セロトニンの濃度が低いことが分かっています。

 

人の気持ちを安定させる「セロトニン」が、辛抱強さに関係しているのは意外かもしれません。

最近の研究では、生物が生き残るために不可欠な「報酬を獲得して罰(死)を回避する」という行動については、セロトニンが重要な働きを持っているのではないかと言われています。

 

北国宗太郎
たしかに、関係なさそうだもんね
ちなみに実験の内容も詳しく紹介するよ
牛さん

 

エサ場にラットをおき、観察していきます。

エサを得るためには、小窓からラットが鼻を出し続ける必要があります (約7~11秒)。

ここで、ラットの一部にセロトニンの活動をおさえる薬を投与します

その結果、薬を投与したラットは小窓から鼻を出すのを途中で諦める傾向にあったそうです。

ちなみに、2時間後に薬の効果が切れたラットは、途中で諦めたりはしなくなります。

2012年8月1日発行「Journal of Neuroscience」より。https://www.oist.jp/ja/pressrelease/study-confirms-serotonin%E2%80%99s-role-controlling-patience

 

この実験から、セロトニン神経細胞の活動を抑制すると、予測される報酬を待つことを諦めやすくなることを明らかにしました。

つまり、セロトニンが我慢強さ・辛抱強さに関係しているわけですね!

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人にも同じことが言えるのか?

 

北国宗太郎
牛さん、これって人にも同じことが言えるの?
良い質問ですね~(池〇さん風に)
牛さん

 

セロトニンが我慢強さ・辛抱強さに関係しているという話は人間にも当てはまると言えます。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)やアスペルガー症候群などの人は、セロトニンを作ったり、受容したるする機能が弱いことが分かっています。

 

ADHDの特徴

  • 不注意(集中できない)
  • 落ち着きがない(じっとしていられない)
  • 衝動的に行動する(考えるよりも先に動く)

 

アスペルガー症候群の特徴

  • 対人関係・社会性の障害
  • パターン化した行動、興味・感心の極端偏り
  • 劣等感が強い・不安感・恐怖心が強い

 

人の場合でも、セロトニンが不足すると同様の問題が発生します。我慢強さや辛抱強さ以外にも、様々な問題の引き金になるのです。

 

日本人はセロトニンを作ったり受け取ったりするのが苦手?

 

こちらは、世界各国のアスペルガー症候群の発症割合です。

  • 1位:日本 (1万人に181人)
  • 2位:イギリス (1万人に94人)
  • 3位:スウェーデン (1万人に72人)
  • 4位:デンマーク (1万人に68人)
  • 5位:アメリカ (1万人に66人)
  • 10位:ポルトガル (1万人に17人)

(https://www.insidermonkey.com/blog/11-countries-with-the-highest-rates-of-autism-in-the-world-357960/より)

 

見ての通り、日本のアスペルガー症候群の発症率は2位のイギリスの倍になっており、世界的に見ても断トツで高いです。

日本人のアスペルガー症候群はS型といわれるもので、セロトニンを作ったり受け取ったりするのが弱いタイプ (日本人の80%がS型)。

 

日本人が我慢弱いとか辛抱弱いなどとは思いませんが、セロトニンが不足すると不安感等を引き起こします

日本人にネガティブな感情を抱えている人が多いのはそうした事が原因かもしれません。

 

ダイエットの話に戻りますが、そもそも精神が安定していないとダイエットなどの長期的な物事は失敗する可能性が高まってしまいます

そうした面からも、セロトニンは重要な役割があるというわけですね!

 

北国宗太郎
次はセロトニンの高めかたを見てみよう!

 

セロトニンを高めるためには?

 

セロトニン濃度を高めれば、目標に向かって行動する時に我慢強く・辛抱強く行動しやすくなります。

 

でわ、セロトニンを高めるためにはどうすれば良いのでしょうか?

 

ここでは誰にでもできる簡単な方法を紹介していきます。

 

① 朝日(太陽光)を浴びる

光が目の網膜に入ると信号が脳に伝わると、セロトニンが生成されます

また、セロトニンを増やすためには2500~3000ルクスの照度のある光が必要なので、蛍光灯などの明るさでは不十分です。

朝日を浴びるような生活習慣が大切です!

 

② バナナを食べる

セロトニンを作るためにはトリプトファンというアミノ酸を取ることが重要です。

大豆系統の食べ物にたくさん含まれているので、豆腐の味噌汁などは良いですね。

その中でも、バナナにはトリプトファンが多く含まれており、セロトニンを作るのに必要な他の栄養素もたくさん含んでいます。

 

③ リズミカルな運動をする

セロトニンを増やすためには、ダンスやウォーキングなどのリズミカルな運動が効果的です。

セロトニンは、運動をしてから20~30分ほで活発になります

自分が楽しんで続けることのできる運動を30分ほど行うことが、運動によって効率よくセロトニンを増やすためのポイントになります。

 

おすすめの生活習慣

朝起きて、朝日を浴びる。朝ごはんに味噌汁とバナナを欠かさない。その後は、軽い運動をする!

 

北国宗太郎
健康的な生活が大事だね!

 

ダイエットが長続きしない・・。

そんな人は、痩せるためにご飯を食べないとか、運動するとかに目が行きがちです。

根本となる、脳内のセロトニンが不足している可能性もあるので、生活習慣を改めてみましょう

きっと、将来の目標のために、目の前の欲望を抑えることが出来るようになりますよ!

 

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