投資で成功する人と失敗する人に違いは何か?
実は、ひとの脳みその仕組みを理解できているかが関係しています。
投資をしている人の脳みそはどうなっているのか?神経経済学で紐解いていきます!
「神経経済学」と投資の関係
はじめに「神経経済学(ニューロエコノミクス)」って何なの?って話をしておきましょう!
神経経済学は、人の脳や生体が、私たちの行動にどう影響を与えているのかを研究する学問です。
投資をする時の脳みその働きは独特で、それを知っているかが投資家として成功するかの分かれ道です。
例えば・・
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【はげのメリット?】ハゲている方が投資で成功する理由を神経経済学で解説!
どうせ「はげ」なんてメリットもない、と嘆いている人へ。 投資の世界ではある都市伝説があります。 「はげている人の方が金融 ...
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「ハゲている人が投資で成功しやすい」という都市伝説があります。これも神経経済学を使えば、ある程度の理由を説明できるのです。
ハゲと関係している男性ホルモンに「テストステロン」というのがあります。
この「テストステロン」が高いと、自信が強まり、リスクを恐れずに行動できるようになります。
⇒その結果、テストステロンが高い投資家は、成功をおさめやすい。
つまり「テストステロンが高い=投資で成功しやすい=ハゲと関係している」という風に考えられます。
こんな感じで、脳や体で分泌されるホルモンなどを理解すれば、投資で失敗する理由なんかも分かります。
というわけで、投資で成功する人と失敗する人の差を「神経経済学」の視点から見ていきましょう!
投資と深い関係がある「ドーパミン」
脳が興奮するときに分泌されるのが「ドーパミン」です。
詳しくない人でも名前だけは聞いたことがあるという人も多いかもしれません。
ドーパミンは、快感や多幸感を得る、意欲を高めたりする機能を担う脳内ホルモンの一つです。
「ドーパミン」について知っておくだけで、私たちが投資で失敗する理由が分かります。
特に、投資の話では「ドーパミン」が快感を得るときに分泌される点が重要です。
ココがポイント
ドーパミンにより快楽を感じると、本能のままに行動してしまい投資で失敗する原因になります。
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普通に利益を出しているだけでは「ドーパミン」は出ない
ドーパミンは、株式投資で普通に利益を出しているだけでは出にくいです。
ドーパミンが出るには「自分が期待していた以上の利益・報酬が手に入ったとき」です。
別の言い方をすると、期待していた利益が得られなければドーパミンは出ません。
利益が得られそうになると、ドーパミンに関係する神経細胞(ニューロン)が動き出します。
しかし、期待以上の利益が得られないと、ドーパミンは出ずに不完全燃焼になってやる気が削がれるような状態になります。
この状態では、ドーパミンが出ていないので、まだ正常な状態で投資をしていけるでしょう。
油断は禁物です。
この状態で投資をすれば、常に冷静な判断をしていけるのですが、ある時、ドーパミンがドバっと出てしまいます。
サプライズな利益に、脳が興奮してしまう
ドーパミンは、慣れているものより新しい初めての刺激のほうに反応します。
株式投資で言えば、自分が予想していないような状態で利益が出ると、ドーパミンが分泌されて脳が興奮を始めます。
チャート分析などが上手くできておらず、突然、価格が急上昇したりすると「脳は興奮状態」になるわけです。
麻薬中毒者は、快感を得るために大量の麻薬を欲していきます。
最初に書いたように、「自分が期待していた以上の利益・報酬が手に入ったとき」に脳は快楽を得ます。
つまり、最初に感じた快楽を基準にしてモット欲しい!となっているので、どんどん麻薬を欲していくのです。同じような快楽を維持するためには、前回より大きい刺激を必要とします。
これを投資の話に置き換えることが出来ます。
よく、価格が上昇した株に飛びつきたくなる事ってありませんか?
これこそ、麻薬を欲している中毒者と同じような状況です。
利益が出た際にドーパミンが出て快楽を得られるので、目先の急上昇した株に飛び乗って恩恵を受けたくなるのです。
儲かりそうになるだけでドーパミンが出る?
実際に儲からなくても、儲かりそうな状況になるとドーパミンが出はじめます。
投資で勝ちパターンなどが見つかると、ドーパミンが出る
株式投資で、少しだけ株価が上がったときに「これから上がりそう!」と思うだけでもドーパミンが出はじめます。
この「儲かりそう・株価が上がりそう!」という期待感マックスの状態になるとドーパミンが出る一方で、実際に儲かるとドーパミンが薄れていきます。
先ほどと同じで、このドーパミンが出ている状態を求めて「もっと儲かりそう・株価が上がりな株」を探し出します。
次第にハイリスクな選択肢をとりだして、いずれは失敗してしまいます。
同じような快楽を維持するためには、前回より大きい刺激を必要とするので、「前回より儲かりそう・株価が上がりそうな株」を探し続けるのです。
いずれは頭打ちになって失敗するのは当たり前なのです。
人は予測したくなる、そして失敗する
人にはもともと「規則性が無いものを嫌う性質」があります。
株式投資で予想できないような状態は嫌いです。なので、その状態を打破しようと積極的に予想しちゃいます。
そして、私たちが予想したくなる理由は先ほどの「ドーパミン」とも関係しています。
もし、予想などをして「この株はこれから上がりそうだ!」と気づいてしまったらどうなるでしょうか?
注意ポイント
「規則性のなさを嫌う性質」と「予想をして株価が上がりそうだと分かればドーパミンが出る」という2つのジレンマがあるので、私たちは予想するのが大好きな生き物なのです。
ここで問題なのは、その予想が当たるのかどうかです。
もちろん当たりません。
本来なら予想できないようなものを無理くり予想して、儲かりそうとかを勝手に判断してしまっているわけですから・・。
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「金銭的損失」は「死の危険」と同じ
変な予想をして、投資をしていくと必ず負けてしまいます。
投資で負けた時に、私たちの脳ではどんなことが起きているでしょうか?
実は、投資で損をすると脳みその中では「死の危険」を感じた時と同じ部位(扁桃核)が働きます。
つまり「投資で損をする」=「死ぬ時の恐怖」なのです。
ここで思い出してもらいたいのですが、人は「予想したがる生き物」です。
株式投資でちぐはぐな予想をすると「最終的に必ず負けてしまいます」。すると、脳の中では「死の恐怖を感じる部位」が働きます。
今までの話をまとめると・・
ドーパミンを求めて価格上昇した株を追いかける、または変な予想をします。
そして、損をします。
すると、脳内ではパニックです。ちょっとの損で動揺が広がり、冷静な判断を下せないまま失敗します。
脳内で「死の恐怖」を感じている中で、その損失を確定させることは本当に難しいです。
その結果、すぐに損切りできずに塩漬けする人が大量発生します。なので、多くの人が損失を抱え込んだまま動けなくなる、損失をドンドン拡大させる。
そして負ける・・!
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投資で勝つためのマインド
これまでの話を踏まえると、ドーパミンには要注意です。
投資で儲かっている人の脳内は、麻薬を使っている人と区別がつかないほど似ている、という事を理解してください。
人の脳は「儲かりそう、株価が上がりそう!」と判断したがります。へんな期待を抱いた予想は禁物です。
また、投資で勝つ人というのは共通項があります。
- 現実的で達成可能な目標を設定する
- より安全に、より高いリターンを得る
- より穏やかで、忍耐強い投資家になる
- 物事を正確に分析する
- 周りの雑音に惑わされない
特に「現実的で達成可能な目標を設定する」というのは大切な要素です。
いきなり2倍とか3倍とかを狙って投資をすると失敗します。高望みは失敗のもとです。いずれ、上限無く利益を求めるようになり失敗します。
こんな事にも注意
特に、今現在イケイケの株は右上がりで成長しているので「儲かりそう!」とか「これからも上がりそう!」と期待してドーパミンが出ている可能性があります。
安易にそうした株に追随しようとするのはやめましょう!
他には、割安で放置されている株式は周りの期待値が低いため、サプライズ的なニュースでいきなり急上昇する可能性もあります。
今後どうなるのかは、ケースバイケースです。大きな値動きに騙されずに冷静に相場観を見ましょう!
投資をして儲かっている状態の脳みそがどうなっているのか?を知っていれば、その都度、自分の状態を顧みることが出来ます。
自分の状態を客観的に見ようとすれば、普通よりも冷静を保っていられます。ぜひ、自分の脳みその様子を知って、投資で負けない精神力を身に着けてください!