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【クレジットで無駄遣いが増える理由】抑えるためには?

クレジットカードの無駄遣いが心配で・・。

クレジットカードを使うと無駄遣いが増えるイメージがありませんか?

実はそれにはちゃんとした理由があります。

「クレジットカード」と「無駄遣い(浪費)」の関係を行動経済学で解説!

クレジットカードで無駄遣いが増える?

最近のニュースでは「クレジットカードを使うと20%も無駄遣い(浪費)が増える」という研究結果が話題になっていました

「無意識下の思い込み」とお金との関わりについて、行動経済学や脳科学マーケティングの見地から研究を続けてきた精神科医のデビッド・クルーガー博士の『「お金」のシークレット』(三笠書房)による。(日経スタイルより)

 

北国宗太郎
北国宗太郎
クレジットって無駄遣いしそうなイメージが持たれているよね
その考えは正しいよ
牛さん
牛さん

 

クレジットカードで無駄遣い(浪費)が増える理由は、大きく分けて2つあります。

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理由①「人はとにかく今が重要」双曲割引(時間選好)

 

行動経済学では「双曲割引(時間選好)」という考えがあります。

 

さらに詳しく

人は、とにかく「今」という時間軸を一番優先して行動するという特徴です。

 

北国宗太郎
北国宗太郎
よくダイエットに失敗したりする原因として登場するよ

 

ダイエットをするとき、あなたの頭の中ではこんな葛藤が引き起っています。

「痩せたい・・!」←将来のこと

「お菓子食べたい」←今の欲求

 

この状況で、今の欲求を優先してしまうのが「双曲割引(時間選考)」というわけです。

 

ココに注意

つまり、クレジットカードを持つと、すぐに買い物が出来るので今の欲求を満たそうと行動しやすくなる

 

どうして今を重視するの?

人へ進化するにつれて、昔からあった脳みそ(大脳辺縁系)に、将来を考えて行動するという脳の仕組みが外づけされました(大脳新皮質)。

昔からあった脳みそ(大脳辺縁系)は、生き物としての本能的な行動と関係しています。

後から外付けされた将来を考える脳の部分が、誘惑を前にすると負けてしまうのです

 

双曲割引(時間選好)についてはこちらの記事で確認してね!

 

理由②「人は損(支払い)が嫌い」損失回避

行動経済学では「損失回避」という考えもあります。

 

さらに詳しく

私たちは「得する嬉しさよりも、損する苦痛の方が2倍以上強く感じる」。そのため損を避けようと行動するクセがある。

 

損失回避(損失忌避)は、行動経済学のプロスペクト理論という話で登場します。

 

例えば・・?

  • 10万円を貰える
  • 10万円を支払う

では「10万円を支払う方」に敏感に反応します。

この場合「20万円を貰う」にならないと喜びと苦痛が釣り合わないのです。

 

北国宗太郎
北国宗太郎
お金を払うのは嫌だもんね・・。
この心理が、クレジットカードで無駄遣いする原因になるよ
牛さん
牛さん

 

この損失回避性があるため、買い物をするときに「お金を支払う苦痛」と向き合わなければなりません

しかし、この苦痛を免れる方法があります。

 

それが「後払い」です。

「支払いを先送りにする」と損失回避の意識が薄れることが分かっています。

 

つまり、支払い(苦痛)を先送りにして、今の欲求を満たすことに意識を向けることが出来るのです。

 

ココに注意

クレジットカードを持つと、後払いできるので損失回避を意識せずに買い物が出来る

 

どうして損が嫌いなの?

人が損を嫌うのは2つの心理現象が関係していると言われています。

それが「保有効果(授かり効果)」と「現状維持バイアス」です。

  • 「保有効果」は、自分が持っているものに高い価値を感じ、捨てることに抵抗を感じる心理現象のこと。
  • 「現状維持バイアス」は、変化を嫌い、現状を維持したくなる心理現象のこと。

人は、何かを失ったり、現状を変えて今までの環境(状況)を手放すことに抵抗を感じる

このような心理から「損失回避」というクセが生まれます

 

損失回避(プロスペクト理論)についてはこちらの記事で確認してね!

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クレジットカードで無駄遣いの勘違い

 

ここまでクレジットカードで無駄遣い(浪費)が増えやすい理由を簡単に書いてきましたが・・!

実は、無駄遣い(浪費)が増える理由としては間違っているのでは?と思えるようなことも広まっているので、少し補足で解説!

 

家計(明細)の管理が面倒

時々、クレジットカードだと家計簿をつけるのが難しいという話が上がります。

どうしてこんな話が上がっているのか、私にはよくわかりません。

 

クレジットカードの明細というのは一カ月しないと見れないとかではありません。

皆さんはスマートフォンを持っているかと思いますが、スマートフォンのアプリで「いつ・どの店で・いくら使ったか」が全て確認できます

 

ケースバイケースですが、基本的に直ぐに明細には反映されるので、アプリで利用状況を確認できて、むしろ管理が楽です。

 

北国宗太郎
北国宗太郎
牛さんは、クレジットカード生活してたよね?
うん。牛舎の家賃以外は全部クレカで支払ってるよ
牛さん
牛さん

 

個人的な意見になりますが、アプリで使用状況と支払予定額が直ぐに確認できるので、現金支払いは考えられないです。

私も基本的に現金支払いはしません。家賃以外は、すべてANAカードで支払ってマイルをためています。

 

ココがおすすめ

スマホで手軽に確認できるので「今月の後半は少し節約しよう」などと直ぐに対策が出来ます。

 

ポイント目当ての買い物が増える

 

クレジットカードで買い物をすると何かしらのポイントが溜まります。

そのポイントを目当てに買い物をしてしまうという話がありますが・・。

 

基本的に、普段からクレジットカードを使っている人はそんなことを意識しません。

 

ここで注意したいのは、ポイント目当てで買い物をしちゃう人はクレジットカード以外でも、同じことをしています

 

確認!

なので「クレジットカードで無駄遣い(浪費)をした」というよりも「普段からポイントを意識した行動を改める」ことが重要です。

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クレジットカードで無駄遣いをしないためには?

 

どうすればクレジットカードで無駄遣い(浪費)をしないで済むのでしょうか?

 

北国宗太郎
北国宗太郎
きになります。
簡単な解決策を教えるよ
牛さん
牛さん

 

① 利用限度額を下げる

これは簡単です。

今では、スマホのアプリから利用限度額を下げることが出来ます。

利用限度額は、そのクレジットカードで使えるお金の上限金額です。利用限度額いっぱいまで使うと、次の支払いが完了するまで使えなくなります

 

なので、自分の生活に合った利用限度額を設定して使っていけばいいのです。

 

② 通信費等からクレカ支払いにする

クレジットカードで無駄遣い(浪費)をしないか心配な人は、まずは固定費からクレカ支払いにしてみましょう。

徐々にクレジットカード支払いに慣れていき、使いこなすようにします。

そうすれば、クレジットカードで支払っても、次の引落とし日のことなどが次第に意識できるようになります

 

③ スマホで利用明細を確認する癖をつける

恐らく一番重要なポイントです。

スマホなりにアプリを落として、利用額を確認するクセを付けましょう

 

しっかりと「自分が、次の引落とし日にいくら支払うのか」をチェックします。

こうした確認をするだけで、無駄遣いを抑えるためにかなりの効果があることが言われています。

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クレジットカードを使えばあらゆる手間を節約できる

 

ここまでクレジットカードを使うと無駄遣い(浪費)が増える理由・その解決策などを順番に話してきました。

最後に、無駄遣い(浪費)しないか心配している人にも是非クレジットカードを使ってほしいという話です

 

ここからは、私の個人的な意見です。

先ほど少しだけ書きましたが、私は家賃以外の全ての支払いをクレジットカードに集約しています (クレジットカードが使えない時は現金)。

 

というのも、管理が楽なだけではなく、現金を引き落とす手間・レジでお金を数えたりする手間などが解消できるからです。

ATMを探したり、時間外だと手数料も取られるなどと心配をする必要もなくなりました。(現金を下ろすのは3~4カ月に1回とかです)

 

コンビニで130円くらいの飲み物を買うだけでもクレジット支払いをします。

理由は簡単で、130円をじゃらじゃら探すのが面倒だからです。

 

昔の話・・

昔アルバイトをしていた時に、お店が締まってからのつり銭の確認業務がありました。

それが非常に手間だったんです。(今でいうレジ締)

帳簿の金額と、実際のつり銭の金額があっているのかをチマチマと数えて・・・(夜遅くの疲れた時に)

そうした経験からも、私の中では現金支払いが沢山あると逆に迷惑だと感じるようになっていました。

なので、少額だけどクレジットカード使っていいのかな?とかを気にせず、クレジットカードで生活する人が増えるとイイなって思っています!

 

北国宗太郎
北国宗太郎
結局、クレジットカードを使いこなせるかは
あなた次第。
牛さん
牛さん

 

現代の生活でクレジットカードを全く使えないというは、それはそれで問題だと思うので、少しだけ1歩を踏み出してみましょう!

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