行動経済学

【ヒューリスティックとは?】人が経験則で行動する理由を心理学で説明!

投稿日:2018年8月10日 更新日:

普段生活していると「経験則やテレビなどの影響を受けて行動している事」ってありませんか?

例えば「今までの経験上これはヤバい」と思ったり・・。こうした経験則で行動する事を、心理学の世界では「ヒューリスティック」と言います

今回は多くの企業がマーケティングで利用するくらい有名な「ヒューリスティック(経験則)」を簡単徹底解説!

ヒューリスティックとは?

 

ヒューリスティックとは?

「ヒューリスティックス」とは、人が情報を理解をするときに起こる、短絡的なクセのこと。

 

ヒューリスティックを簡単に言えば「人は自分が生きてきた中で経験した事(経験則)を基準に物事を判断する。または直感的に行動する」というものです。

 

北国宗太郎
よくある話にもちゃんと名前がついているんだね
ヒューリスティックは3つあるので順番に見ていこう!
牛さん

 

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① 少数の法則 (代表性ヒューリスティック)

 

少数の法則とは?

少ない人生経験などを「社会の平均  (的な現象)」として勝手に判断すること。自分の人生経験を社会では普通だと勝手に過大評価すること。

 

こうした人の習性に関連して「代表性ヒューリスティック」と呼ばれる癖が人間にあります。

例えば・・

日本は寿司で有名なので、日本人はみんな寿司が好き。

  • 自分の人生は○○=世間でもきっと○○。
  • 日本は寿司で有名=日本人はみんな寿司が好き
  • ブラジルサッカーが強い=ブラジル人はみんなサッカーが上手い

などが代表性ヒューリスティックの典型例です。

 

このように「少ない情報から勝手に全体を予測する」くせは有名なヒューリスティックの1つです。

 

そんな「代表性ヒューリスティック」の有名な例がこちらです。

リンダ問題

リンダという女性がいます。

彼女は大学では哲学を専攻した。学生時代には差別や社会問題に深く関心を持ち、反核デモにも参加した

彼女はどちらの可能性が高いと思いますか?

(1) リンダは銀行で働いている。
(2) リンダは銀行で働いていて、女性運動に参加している。

 

この問題の答えは (1)です

 

ココがポイント

上の説明の分で、哲学専攻・社会問題に関心を持った・反核デモに参加したなどの単語から「女性運動に参加している」というイメージが持ちやすくなります。

 

なので、何も考えないと(2)を選びやすくなってしまいますが、(1)の方が確率が高いのは言うまでもありません

リンダが銀行で働いているうえに女性運動に参加している確率は、銀行に働いているだけの確率よりずっと低いです。

 

北国宗太郎
言葉のイメージで勝手に色々と連想しちゃうのが「代表性ヒューリスティック」というわけだね!
うん。あとこの話を発展させるとこんな話も説明できるよ
牛さん

 

他にもこんな事が言える

  • 代表性ヒューリスティック(少数の法則)は、心理学で登場する「確証バイアス」も関連しています。

「確証バイアス」とは、自分の考えが正しいかを検証する際に、自分都合が良い情報ばかりを探してしまい、反対意見を無視してしまうこと。

 

具体的には「大企業は安定している」とか「日本製は安全」とかです。

大企業だから安定するかはケースバイケースです。

日本製だから安全というのもケースバイケースです。

 

「少ない情報で判断してしまう」というヒューリスティックは、自分の考えが正しいのかを判断する際に、自分に都合が良い情報ばかりを集めて判断してしまう、という話に繋がります。(幅広い情報を吟味しない)

 

ココに注意

人は、目先の都合が良い情報を使い、反対意見など情報を幅広く吟味して判断しない傾向がある。少ない情報で都合のいい情報ばかりで物事を判断していないか注意しましょう!

 

具体例はこちらで確認!

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② 利用しやすさの法則 (利用可能性ヒューリスティック)

 

例えば「病死する人と事故死する人はどちらが多いですか?」という質問。

多くの人が「どちらも多そうで半々くらいか・・?」と判断に迷うかと思います。

しかし実際には「病死=約9割」「事故死=1割」です。

 

ほとんどの人が、病気で亡くなりますが、どうして事故で死ぬ割合が高いと錯覚したのでしょうか?

それは「ニュースで事故に関する報道をたくさん見るから」です。

 

ココがポイント

私たちは、普段見聞きする情報から、勝手に物事を判断するクセがあります。それが、利用しやすさの法則(利用可能性ヒューリスティック)と呼ばれるものです。

ちなみに「病死する人は基本的にはニュースにならずにメディアで見かけないため」割合が少ないと勝手に判断しています。

 

そんな「利用可能性ヒューリスティック」の有名な例はこちらです!

次の英単語のうち多いのはどちらですか?

(1) 7文字の単語で末尾が「ing」で終わる単語

(2) 7文字の単語で6番目が「n」の単語

 

答えは(2)です。

Playing・Reading・Swiming など、普段使う英単語がイメージしやすいですよね?なのでイメージしやすいものがたくさんあるので(1)の方が多いと感じてしまいます。

 

ココに注意

しかし(1)なら、必ず(2)の条件を満たすので、(2)の方が多いです。学生などは普段使う英単語をイメージしやすいので(1)の方が多いだろうと誤解してしまうのです。

 

心理学との関係

利用しやすさの法則 (利用可能性ヒューリスティック)は、心理学に登場する他の話にも関係します。

初頭効果」や「親近効果」は、ヒューリスティックの1つだといえる。

「初頭効果」は、最初に見聞きした情報に影響をうけること。
「親近効果」は、最後に見聞きした情報に影響を受けること。

 

北国宗太郎
最初と最後って簡単に思い出せるもんね・・
「簡単に思い出せる=その情報に影響を受ける」だね
牛さん

 

ココに注意

人は、すぐに思い出せる(印象に残っている)情報をもとに物事を判断してしまうクセがある。大事なことは念入りに調べて判断しよう!

 

具体例はこちらで確認!

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③ アジャストメントとアンカリング (係留と調整ヒューリスティック)

 

アンカリングとは

アンカリングとは、はじめの情報で初期判断することで次に考える内容を規定してしまうクセ。(最初に見たり聞いたりしたモノに影響を受ける!)

アジャストメントとは

アジャストメントとは、その後の情報はその判断を調整するために用いられるクセのことを言います。(その後の情報は、最初の情報を修正するように働く!)

 

例えば

あなたが「350円の牛丼(並)」を売りにしている牛丼屋に行ったときに、「500円の豚丼(並)」を見たら、少し高いなと思うことでしょう。

「700円のかつ丼(並)」を売りにしているかつ丼屋に行ったときに、「500円の豚丼(並)」を見たときは安く感じるはずです。

 

ココがポイント

これは、350円・700円というイメージ(初期情報)が基準となって、次の情報を処理しているので感覚が変わるためです。人は先に提示された知覚情報が、後から受ける知覚情報に影響を与えます(プライミング効果)。プライミング効果は無意識的に起こります。

 

アンカリングとアジャストメントを応用した例もあります。

松竹梅の法則

商品数を「3つ」にして、松:竹:梅=5:3:2で価格設定する手法

 

例えば

  • プレミアム牛丼(並):750円
  • 牛丼(並):500円
  • ミニ牛丼(並):350円

とあった場合は、真ん中(竹)の牛丼(並)を頼みやすくなるというもの。

これは、プラミアム牛丼(並)と比べて牛丼(並)がお手頃感がある。つまり、一番高いプラミアム牛丼(並)がアンカリングの役割を果たしているとも言えます。

 

さらに、人は極端なものを避けようとするので自然と「竹」に注文が集中します。(極端回避性)

 

具体例はこちらで確認!

固着性(係留と調整)ヒューリスティックの例を紹介!最初の情報で変わる行動!

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どうして人は「ヒューリスティック」に行動するの?

ヒューリスティックは心理学の言葉として捉えられがちです。

しかし、人がヒューリスティックな行動をするのは心理の問題ではありません。

正確に言えば、エネルギーの節約・脳への負荷を減らすことです。

 

私たちが生きる世界では「毎日が取捨選択」で溢れています。しかし、その都度「この判断は得か損か?正解か間違いか?」と厳密に考えていては脳が疲れ果ててしまいます。

 

ポイント

そこで、少ない情報で直ぐに判断しようとしたり(代表性可能性ヒューリスティック)、良く見聞きする情報で判断したり(利用可能性ヒューリスティック)して、脳の負荷を減らそうとしているのです。

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「ヒューリスティック」があるからこそ人は可能性に満ちている!

ヒューリスティックで人が行動することがマイナス面ばかりではありません。

機械のようにすべての可能性と選択肢を洗い出していては、莫大なエネルギーが必要ですし、時間もかかります。

ヒューリスティックがあるからこそ、「結論を直ぐに出すための言わば近道になったり、少ない情報から有益な答えを出す場合」もあります。

「1を聞いて10を知る」そんな人間のポテンシャルを示すのがヒューリスティックではないでしょうか?

 

おすすめ!

ヒューリスティックはここで紹介した以外にもたくさんあります!

そんな「ヒューリスティックを網羅している本」があるのでご紹介~!

こちらの本は、代表的なヒューリスティックが網羅されており、とても簡単に紹介されています!

 

ヒューリスティックをもっと知りたい、人の思考の癖を知ってビジネスで生かしたい人はぜひ読んでみてくださいね!

 

【おまけ】

北国宗太郎
牛さん・・・(牛乳)
(ヒューリスティックを感じる・・・)
牛さん
北国宗太郎
牛乳・・・
存在が逆転した・・!!!
牛さん

 

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